短編集

□親友としての助言か、他人事と思っての茶化しか
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セブンスターズとの戦いも、一応の終焉を迎えた。


三人目の刺客・アマゾネスのタニヤは三沢とリョーマが。

四人目の刺客・黒蠍盗掘団の首領ザルークには万丈目が。

五人目の刺客・エジプト王朝の少年王の亡霊アビドス三世には光鈴が。

六人目の刺客・闇のデュエリスト・タイタンには明日香が。

そして、七人目の刺客であった大徳寺先生とは十代が――


二人目の刺客、しかも一度の戦いで敗北し戦線を離脱した俺は、見ていることしか出来なかった。

セブンスターズ全員を倒した後、彼らを操った真の黒幕であった影丸理事長が、十代を指名してデュエルを行っていた時も――


けれど、十代は言った。

「亮が見ていてくれたから、オレは、最後まで立っていられたんだ」


……十代。それでも俺は――



***



全てが終わった後、俺たちを待っていたのは三年の「卒業」と、一年二年の「進級」であった。

俺は、悩んだがプロへの道を歩む事を選んだ。
女親友の光鈴は、意外と言えば意外だが、大学に進学すると言う。彼女ほどの腕なら、プロと言う道もあっただろうに。

どうも今回の騒動で、「超常現象」というものに興味を持ったらしく、その研究をしてみたいそうだ。
―彼女らしいといえば、彼女らしい。





「りょーおー!! 遊びに来ったよーー!!」


……すっかり忘れていた。と言うか、考えないようにしていた。

ヤツの存在に。



一応、もう一人の親友であり、それまで行方不明となっていた吹雪が、セブンスターズとの戦いの中帰ってきた。
一時は記憶を失っており、保健室生活を送っていたが――、どうにか記憶と日常生活を取り戻した。

――正直、取り戻さなくても良かったと現在思っている。


「………吹雪。何の様だ……?」
「言ったじゃん、遊びに来たって」
「……進級についての相談を受けていたのではないか…?」

「うん。やっぱり出席日数足りなくってね〜。留年する事になったよ」
「……その割には危機感がないな」

「まあねv 明日香と一緒に卒業ってのも、悪くないと思ってね」


それが理由か……
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