信じられない。
まさか、本当に
誕生日を忘れられる
なんて・・・・・・












温もり

朝からずっと
待っていた。
ただ、不器用
でもいいから、
「おめでとう」の
一言を。

けれど、待っても
待ってもそのたった
一言が聞けなかった。








「おい、行ってくるぞ。」


それだけ言って
あの人は出掛けて
しまった。









最近は、本当に
ついていない。
仕事は失敗して
しまうし、恋人
には誕生日すら
祝ってもらえない。






「なんだか、とっても
ロンリーな気がします」

今なら大声で
泣けると思う。

あの人に付いて
きたことすら
後悔していた。

滅多にない、この
殺伐とした世界を
忘れられる日に
なると思っていた
のに・・・


あの人は今、
自分なんか
敵わない位
大切な人の
為に闘ってる。



私を守るよりも
一生懸命に闘って
るんだろう。



彼に勝てるなんて
思わない。
私と出会う前から
あの人が忠誠を
誓った人だから。






でも、
「おめでとう」を
言ってくれる位
してくれても
良かったのに。














「 ぃ。 おい、
ハル!!風邪ひくぞ。
こっち移れ。」

ぼんやりして
いた頭に響いた
心地いい彼の
低い声。


何時なんだろう?


そんなことしか
頭に浮かんで
こない。



「ったく。なんで
こんなとこで
夜過ごせるんだよ。
どっか痛くねぇか?」




ヨルヲ、スゴス?



じゃぁ、私は
本当に誕生日を
忘れられたのか。












「ッッ!なんで
泣いてんだよ!?」


「だって!!じゃぁ、
獄寺さんは昨日が
なんの日か覚えてる
んですか!?」


「忘れてたとでも
思ってたのかよ」

呆れ気味に言われ、
今まで溜まっていた
何かが一気に溢れて
くるのがわかった



「おめでとうも
言われないのに
どうして覚えてる
なんて思えるん
ですか!?昨日ずっと
待ってたのに!!

覚えてたなら
なんで何も
言ってくれない
んですか!!?

ハルだって人間
なんです!!
言ってくれなきゃ
わかりません!

いつもいつも、
獄寺さんを理解
して、待って、
受け止め続ける
なんて無理なんです
から、少し位
ハルにだって
そういうこと
してくれても
いいじゃない
ですか!!!!」



暫くの沈黙
自分の息遣いの
荒さばかりを
感じる。
獄寺は動かない。




言い過ぎたの
だろうか?



「悪、かったよ。
祝ってやれなくて。
ただ、だからって
お前が嫌いなわけじゃ
ねぇし、離れたい
わけでもねぇ。
だから、明日からは
ちゃんと言うから、
傍にはいてくれ。」







久々に聞いた、
彼の謝罪。
本当にずるいと
思う。こんな風に
謝られたら、
許すしかない。










「次こんなこと
あったら、日本に
帰っちゃいます
からね!!」



「そしたらその
飛行機、墜落
させてでも
連れ戻してやる。」




不敵に笑う彼は
静かに近寄って来て
優しく抱きしめて
くれた。



「本当に悪かった」




「もういいです。
それより、お仕事
お疲れ様です。」





私はきっと、
これからも
こうして彼を
許し続けるの
だろう。




少しずつ、
少しずつ、
お互いに
歩みより
ながら。














アトガキ
わけの解らない
文を書いて、
本当、申し訳
ないですm(__)m

ハルちゃんの
誕生日小説を
書けなくて、
悔しかったから
獄寺にその役
押し付けて←
書き上げた
代物。 温もり
ハルちゃんだって
辛いんだよ。
本編にもあったし。
隠れて泣いてる
んだよ。

それに気付いて
あげられるのは
獄寺しかいない
んだよ。
ってなことを
書きたかった筈
なのに・・・・・・



こりてなかったら
また明日雲雀さんの
誕生日小説を
書こうかと。


嘩楠

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