「花、勉強教えてくんね?」

あいつから
「勉強」なんて
珍しい単語が
出たから驚いたが
毎回赤点ギリギリを
とっているから
流石にやばいと
思ったのだろう。

けれど、私なんかより
適任者がいる筈だ。

「獄寺は?」

あいつの方が
頭もいいし、教え方
だってうまいんだから。

というと、苦笑い
しながら校庭の
方を指差す。思わず
「あぁ。」と納得の
声が出た。

ケンカしているよう
だが、仲良さそうに
帰るカップルが一組。


「どこでやる?」

「じゃぁ、帰り道の
図書館でいいか?」

「わかった。」と言って
手早く帰り支度を
済ませ、二人で
図書館へ向かう。



「だからx=12なんだから
ここに代入して
やればyが出る
でしょ?そうすれば・・・」

もともと頭が悪い
わけではなく、野球の
やりすぎで勉強時間が
取れずに解らなく
なってる分、飲み込み
が早くて助かる。

「そうなのな。」と
言いながら、どんどん
理解していっている。

「じゃぁこの辺まで
自分でやってみな。」

「おう。花、
サンキューな。」

「どういたしまして。」


私も余裕という
訳でも無いので
自分の苦手分野を
進めていく。










「・・・・・・・?」

きのせいか?隣から
シャーペンを走らせる
音がしない。山本の
方へ顔を向けると




寝てる。穏やかな
顔で。

「まったく。」

呆れながらも、
つくづく整った顔を
していると思い、
軟らかい短髪に
触れる。

目の下を見ると
馴れない勉強でも
したのか、うっすらと
クマができている。

「極端に頑張りすぎ。」

こいつはいつもそう。
野球も剣道も。

そんなことをつらつら
考えていると

「ぅん、は・・なぁ・」

「!!!」

起こしてしまった
かという焦りと
名前を呼ばれた驚き
で手を思いっきり
引っ込めていた。

「寝言?」

判ったとたん、顔が
真っ赤になったのが
わかった。


私の夢、見てる?


ふいに愛しくて
しかなたない感情が
込み上げてきて、
じっとしてはいられ
なくて、


自然と唇を重ねて
いた。触れるだけ、だけど。

今は寝かせてといたげる。この顔見られても
あんたが喜ぶだけだし。


何も無かった様に
花は勉強に戻った。


-隣で恋人が破顔
しているとも知らず-





*アトガキ*

すみませんm(__)m
こんな駄文しか
差し上げられず;;

こんなので良かったら
貰って下さい

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