詩2

□最後の空想
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世界が
二つ
星が
二つ
始まりは
二つの
命のやりとり


生きている
誇る事を
彼は笑う
生きている
誇るなんて
今更だろう
精一杯なんだろ?
なら
そのままで

そう笑う


優しい彼は
颯爽と駆ける
その風変わり
尾を靡かせて
全てに平等
生きている者に

手を離したくなかった
逃げ出したくなかった
涙には叶わなかった
強がった

彼に会いたかった
私にだけ優しくして欲しかった
戦いなんて
消えてしまえばよかった
守るなんて
遠い考え
私は狭い世界に生きていたから
気付かないまま
あなたの存在を知らないまま?

それは
怖いと思った


出会って
世界を知った
生きる辛さを知った
何もしないで
動くことはできないの
笑うには
笑えなかった悲しみも必要で
生きるには
死ぬという現実を
認知しなくてはならなくて
私に足りなかった
あなたという存在
標として
道を示してくれた
会えて良かった


彼は
笑う
生きたいなら
生きていればいい
戦って
世の不条理に立ち向かって
生きていればいい
口にはしなくても
その表情は
ひたむきなの
空に浮かぶもう一つの星に
真剣な眼差しを向けて


私にくれた
名前は今も
心に強く
戦う武器として

いるよ


もし
会えるなら
抱きしめて

あなたの
小鳥になりたい


あなたの側で
生きていたい




 
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