詩2

□昔話
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目を閉じた
閉ざされた部屋
閉じ込めた
私のかたまり
眠りこけた
心の片隅
隠しきれない
大人への段階

そう私は茨の中で
叫び声あげた赤ん坊
高い塔からの眺めが
必ずしも絶景とは言えず

失ったものは
愛し合う気持ち
果ててから気付く
「優しかった日々よ」
眠りの理由は
幼い過ちなれど
許してほしいの
どうか眠り姫に接吻を
そして目覚めたとき
愛し合う気持ちを教えて


糸を紡ぐ
私はそれに触れる
幼い過ちは
私に眠りを与える


後悔など
いつだってこの心にいた
生まれ落ちたときの宿命に
生まれた事を疑った
それでも
あなたは許してくれたわ
茨の檻を抜けて
血に染まる指を舐めて
危険を冒しても
「何て美しいんだ」
響いた言葉が辛い

どうか接吻を
眠る頬に手をのせて
どうか喜びを
一度は諦めた感情を
私に教えて
そして新しい世界で
高い景色を望みながら
「愛し合おう」
その一言を




 
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