詩2

□王国心
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世界の扉が開く
僕の鍵がそれを閉じる
歪んだ闇を生み出す
欲望を純粋で叩き潰す

出会ったものは
強さ?弱さ?仲間?敵?
敵わないのは
笑顔?泣き顔?痛み?怒り?

振るうことしかできない
この剣を今
誰かの為に使うんだ
世界が僕を呼ぶ

鍵を閉めていくのが
使命だと言う
これから一体何を信じ
何を疑えばいいんだ?
心だけが徘徊するこの町で
いずれにしても
指をくわえて見てるだけじゃ
何も変わらないのだけは
わかってるのさ

物語の終わりはまだ来ない

扉の鍵を閉め切った頃
誰かが泣いた
記憶の中が
あやふやをはっきり描いた

大切な人が
僕を大切だと言った
波の音が
海を隠していった

知らないと言える事柄の
どこまでが本物なのか
偽物の本質は
悲しみでできていた

カードをめくっていく
ひとつひとつを強さに換える
信じ疑う行為の先に
見えないものが見える筈
心だけが徘徊するこの町で
知らぬ間に
譲りたくない記憶を
開かれるのが怖いんだって
わかってるんだ

物語は繰り返し続いてく

記憶を取り戻した
大事なものを取り戻した
忘れてはいけないものを
忘れてしまった

目の前に広がる陸地が
うごめく闇に捕われる
鍵を開けなくちゃ
僕が進むには

黄昏の地に憧れる
その裏側に闇が見える
鍵はあとひとつ
戦いの先の終わりまで

振り回した剣を
優しく受け止める誰かがいる
信じ抜いた意志がここで
光を呼んで僕を導くんだ
心と身体が徘徊するこの町で
終わるまでは
鍵を開き閉めていこう
空はきっと輝くのだと
わかっているから

物語はまた始まっていく


空の青と海の青と
優しく混ざり合うこの地から




 
 

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