短編集

ばっちゃんと俺
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俺、夜月 華也《やづき かずや》





グラサンはいつも常備



茶髪の肩程の髪おっ立てて


耳に2つピアス空けてる


高3にも関わらず勉強一つできねぇ馬鹿だ。



言わば《不良》ってやつだな。
夜遅くに危なっかしい連中とつるんで
煙草吸って
酒飲んで…




帰ってくるのはたいてい深夜過ぎ。



ババァ(母親)はいつも寝てて、次の日の朝に五月蝿い。

前朝おきまりの口喧嘩。



《悪い事》なんてのはわかってらぁ。

それを素直に認められないのが人間の性分で、何より俺みたいな反抗期野郎。


ほっといてくれりゃあ何も言わないのにな。








けど、ばっちゃんだけは俺がどんなに遅くに帰ろうと待ってて、顔をみてから寝る。って生活してる。



五月蝿くは言わず、

「母ちゃん心配してたぞ?明日はもう少しはよう帰ってきてやりぃ。」
といつも柔らかく俺に笑う。







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