ロング

□デジアド03《始まり》
1ページ/4ページ

2004年、12人の新旧選ばれし子供たちは成長を遂げていた。タケル、ヒカリ、大輔、賢は中学1年生になった。タケルとヒカリは同じ1年3組となり、大輔は6組となる。賢も光が丘に引越してきて、みんなと同じお台場中学校に入学。ちなみに1組となった。京は2年4組へ上がり、当然の如くコンピューター部を継続中。伊織は5年生となる。 光子郎は3年5組となりコンピューター部の部長に(後に転入生が来るがそれは……)ミミはアメリカ滞在中?………。太一、ヤマト、空は同じ高校に入学。ヤマト、空は同じクラスに、太一は別となった。丈も進学(成績順でクラス配分している学校で1組)。
 

「……選ば…れ…し子…供…たち…」
「……許さ…な…い…」
「……人間…界…に…混乱…を…」








1.平穏
6月25日1-3 3限目体育      
「タケル!」
「ん。」
パシュッ!!……カタン。…《ピピーッ》
「ゲームセット、3Bグループ勝利」
「きゃぁ〜〜高石くん!!」
試合が終わると同時にネットを挟んで黄色い声援を浴び、タケルは苦笑いでコートを後にした。男子はバスケをしている。ネットぎりぎりまで大半の女子が詰め寄り、タケルの勇姿(?)を応援しまくりであった。
「はぁ〜。高石くんカッコイイよぉ。」
「中学入ってますますかっこよくなったよね。小学校の時からバスケクラブ入ってたし。ねっヒカリ。」
「えっ。うん」
ぼんやりしていたヒカリはいきなり話しかけられ慌てて返事をする。
「さっきからずっと外見てるよね、タケルくんの試合の時も。」
「あ……見てなかったわけじゃないの。ただ天気があんまりにも良すぎて。平穏だから…」
リはまた平穏すぎる空をみつめていた。そうしているうちに鐘がなる。皆教室に戻っていく。
「私、片付けてくるわ。」
と言い、ヒカリはコーンを片しにいく。
「ヒカリ〜先言ってるよ〜!!」
と何人かが言い、ヒカリは手を振り返し倉庫に走る。 【ガタッ…】
「って……えっ!!」
背伸びして棚にコーンを上げ終えたと思ったら、ヒカリに向かうようにコーンが落下しようとする。
「ヒカリちゃん?!」
途端、ボールを片しにきたタケルが素早くキャッチ。
「大丈夫?」
余裕でコーンを棚に上げ、ボールを片し、ヒカリを見る。
「タケルくん、ありがとう。」
「ううん、このくらい。」
「……タケルくん、背、また伸びたよね。」
「そうかな。僕は気付かなかったけど……ヒカリちゃんも少し伸びたね。」
「本当?中学入って周りの子みんな背が伸びていくから少し気になってたの。よかった。。。」
「……ヒカリちゃん一人??一緒に行く??」
「平気よ。じゃ、また教室で」
「うん。」

 ヒカリは一人とぼとぼと歩いていた。
「あれ?ヒカリちゃん?やっぱヒカリちゃんだぁ!!ビンゴヌおひさ〜!!」
京が前からパタパタと走ってきた。
「京さん!!お久しぶりです。その荷物……どうしたんですか?」
「あ、これ??なんか部活でパソコン何台か増やすらしくて、それの手伝いよ。パソコンルームで放課後も作業。泉先輩なんてきっとヘロヘロよ。」
京がはあっと溜息をつく。
「そうですか。」
「……ヒカリちゃん、一人?」
「うん、用具を片付けてたから置いてかれて。」
「そっかぁ。。………」
「?」
「手伝ってくれたりしない??」
「私、着替えなくちゃいけないから。ごめんなさい…頑張って下さい」
「………。ばいばぁい。」
京はまた重そうな段ボールを持って歩き始めた。《悪いことしちゃったかしら。あとでパソコンルーム覗いてみよう》ヒカリはふと変わらない青空を見た。
「偽りのように綺麗…テイルモン…………会いたいな…」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ