TOS、S-R


□彼の優しさ
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「なんでもないってば!私が何しようと私の勝手でしょ!」


そう言った瞬間にエミルの冷たい視線が心にひどく突き刺さる。


ああ、やってしまった…………










事の始まりは簡単だ。昨日の夜、いやもう今日かな。夢を見てしまった。
私にとっては最悪の悪夢………エミルが私の元から去って行ってしまう夢だった。

夢から覚めた私は夢でよかった気持ちだったが、もしもあれがあったら…そう思ってしまう。
そんな事を考えていたら涙が溢れてきた。

泣いてから少し時間がたった頃にドアをノックする音がしたあとエミルが入ってきた。


「マルタ、何かあったの?大丈夫?」

優しく声を掛けてくれた。私を心配して来てくれたんだろうけど、私、そんなに大きな声で泣いてたのかな……?


「なんでもない…」


大丈夫、と言ったがエミルの顔はまだ心配している顔だった。

「でも………マルタやっぱr…」


「なんでもないってば!私が何しようと私の勝手でしょ!」

ここで冒頭の台詞に戻ることになる。
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