竜の目

□第三話・見えない剣
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★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
























何があったのかは知らない。予想もできない。だが、誰から見てもアーロンがナミの努力を踏みにじる行為をしたのは明白だった。



「アーロン…!!!」


アーロン一味の刺青を睨みつけ、ナミはナイフをとった。


「アーロン!!!」

グサッ

「アーロン!!!」

ザシュッ

「アーロン!!!!」




ガシッ!!

「!」


ルフィがナミの手をとり、刺青を突き刺していたナイフが止まる。


「ルフィ…!!」

ナミは目を見開いた。

「なによ…!!何も知らないくせに…!!!」

「うん。知らねェ。」

「あんたには関係ないから…!!島から出てけって……!!言ったでしょう!!?う…う……!!」


砂をルフィに向かって振りかけると、口元を覆って嗚咽を零す。



「ああ、言われた。」

「…………!!!」



そして、




「ルフィ……」






















「助けて…」








ナミは震える声で一言だけポツリと漏らした。
















がぼっ!!!



「!」



ルフィの麦わら帽子がナミに被せられた。









「当たり前だ!!!!!」






ルフィは吼える。


「!!」

「あ……ルフィ…。」


ざっと歩きだす。


「!!!」



「いくぞ。」



「「「オオッ!!!」」」

「はい。」


ルフィの声に四人は迷いなく答えた。


















★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★















アーロンパークの前にはココヤシ村の村人と、何故かボロボロのヨサクとジョニー。

「お待ちしてやしたぜアニキ達!!!」


ヨサクとジョニーは入口から離れる。

そこをルフィが無言ですたすたと通り、門の前で構えた。


ドゴォォ!!


「ルフィの兄貴!!」

「!!!」

「アーロンっての、どいつだ。」



「何だ…あいつァ。」




乱暴にも門を破壊して入ってきた、見知らぬ男をギロリと睨む。




「アーロンってのァおれの名だが……?」


「おれはルフィ。」

「そうかルフィ…てめェは何だ。」

「海賊。」


堂々と言い切ると、歩いてアーロンとの距離を縮めていく。


「おい待てよてめェ。」

「へへへ、どこへ行くんだ。まずはおれ達に話を通してもらわねェと困るぜ。」


二人の魚人がアーロンとルフィの間に入る。


「なァおい…」

「「止まらねェと……」」

「どけ。」

ゴキンッ!!

「!!?」

「!」

二人の魚人を倒してアーロンに向かっていく。

「な…」

「海賊がおれに何の用だ。」







ドゴォン!!

ルフィの拳がアーロンの顔面を捉え、


「!!!?」


ガガァン!!!



殴りつけた。



アーロンは端の塀に突っ込む。

「うわああ!!!ア!!!アーロンさん!!?」

ルフィは鼻を鳴らして崩れた塀の一点を睨みつける。

ガラガラガラ…

音を立て、ほとんど無傷のアーロンが瓦礫を押しのけ再びルフィを睨む。


「てめェは一体…」

「うちの航海士を泣かすなよ!!!!」

















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