□猿野君の一日(仮)
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今日の昼メシは何にしようか。
昨日は学食だったからー…。
コンビニにしようか、購買にしようか…。
水曜日の四時間目の終盤はいつも昼食のことを考える。
いや水曜だけじゃねーんだけど。
てかほぼ毎日?
まあとにかく、遠い国で遥か昔にあったことなんぞ気にする暇なんかねーんだよ。
こちとらいろいろ忙しいんだからな。
空腹とか空腹とか空腹とかで。

チャイムが鳴ると同時にコンビニへGO。
我ながらなかなかいいスタートダッシュだ。
このタイムなら絶対スバガキに勝てると思うんだがなぁ…。
本人に言ったら鼻で笑いやがった。
くそちび。

新製品とか言う文字に弱いんだよなオレ。
まずかったら家畜のエサだ。
な、沢松。
大丈夫カシューナッツ味噌カラシハンバーグはまずくないだろう。(後にこの弁当は涙目沢松の胃に収まる)
温めてもらってる間何気なく外を見ていると黒い馬が走っていった。
乗ってる人物にものっすご見覚えがあるんだが。
あの帽子、あのマント…。
…深く追求しないでおくことにした。

昼、大抵の奴らは屋上に集まっている。
いつものようにドアを開けて中に駆け込んだ。
あれ…ドアを開けたらそこは不思議な空間でした。
ジブリはトトロが好きだ。
あの化け物じみたトトロの表情が何とも言えず…じゃなくて!!
何でこの人がここにいるんだろう。
片貝とか野木とか顔が引きつってんしよ。
明神なんか微妙に涙目だし。
「やあ猿野君!!」
即行でドアを閉めてしまった。
「どうしたんだい猿野君?ここを開けてくれたまえ」なんて声が聞こえた気がしたようなしなかったような。
いいや、絶対しなかった。
ドアの裏側にいるであろう司馬に「今日はパス」とだけメールを打つ。
そのまま回れ右をして沢松がいるであろう報道部へと向かった。
しばらくすると、了解の言葉と説明をしておくと言う内容の返信がきた。
悪いな司馬。
でもお前どうやって説明するんだ?


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