金太郎姉
□Story07
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『へ?何…?』
私が訳が分からずアタフタしていると、白石先輩は私の腕を掴んだまま歩き出した。
『えっ?…ちょっ……』
足を踏ん張ったり、腕を叩いたり抵抗はしたものの、力の差は歴然で…。
無意味なものとなった。
途中ですれ違う女子の視線が痛いこと。
ちょ…これ目立つから!
私はどこに連れてかれてるの?
拉致?
拉致ですかぁー?!
校舎を出て、グラウンドを通り過ぎて…。
私が連れて来られたのはテニス部の部室。
いや…引きずられてきたの方が正しい。
『なんで』
こんな所に連れて来られたの?
なんて抗議する暇もなく、白石先輩は部室のドアを開けて私を引っ張った。