宍戸義妹
□Story11
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放課後...私はテニスコートの近くにいた。
ひとりで…。
さっき真奈美ちゃんたちを誘ったんだけど。
みんな用事があるとかで断られちゃった…。
なんで今日に限って…。
ひとりで行くのはイヤだったから
今日はやめとこっかなって思ったけど。
鳳先輩とも約束したし…。
そう思って私はひとり遠くからテニスコートを眺めていた。
見えない…。
私は目を凝らしてテニスコートを見てみたけど、全然見えない。
もう少し前に行ってみよ。
私はフェンスの周りの女子の後ろまで来てみたけど、背が小さい私には意味がなかった。
「きゃー跡部様〜」
「向日くんこっち向いて〜」
「宍戸くん頑張って〜」
私の前にいる女子から次々と悲鳴と応援の言葉が聞こえる。
亮くんも練習してるんだ。
私は一目でも亮くんを見ようとその場でジャンプをした。
あっ!
見えた〜!
ジャンプした瞬間に見えた亮くんの姿。
私は嬉しくなりピョンピョンと何度も跳び跳ねた。