金太郎姉
□Story07
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今日は金太郎のテニス姿見なきゃね。
放課後になり、荷物を鞄に詰めながら帰り支度をしていた。
すると廊下から「キャー白石先輩やぁ」と女子の悲鳴が聞こえてきた。
なになに?
白石先輩?だれだろ?
やばっ!早く行かなきゃ…。
フェンスの周りに女子がまとわりつく前に!
廊下の様子を気にしながらも、急いで教科書やらを鞄に詰めた。
「君が名無しさんちゃんやんな?」
『え?』
急に呼ばれた名前。
声のする方を見上げると、左手を怪我した?イケメンさんが立ってた。
「俺はテニス部の部長の白石や。金ちゃんの姉やろ?」
『はぁ…』
白石先輩は眩しいくらいの笑顔で自己紹介をすると、私の腕を掴んで立ち上がらせた。