ナルト置き場

□ドッキリバレンタイン
3ページ/4ページ

 
 
一方、左近は目の前の現実に感動して目に涙を溜めていた。
 
 
「キ、キバァ〜〜……」
 
「かっ勘違いすんなよ!ネジが一緒にやんねーかっていうから作っただけで……」
 
「開けていいか?」
 
「あ?あぁ」
 
そしてお世辞にも綺麗とは言えないラッピングをほどく。
そこには手作りらしい小さいチョコがいくつか入っていた。
 
「まさかキバから貰えるなんて……っ」
 
「買ったチョコを溶かして固めただけだから味は大丈夫だとは思う」
  
左近はご機嫌で次々とチョコを出していく。
そして気になったものが1つあった。
 
「チョコに……木の葉マーク?」
 
チョコの上に白く書かれたのは、木の葉のマークだった。
 
「しょ、しょーがねーだろっ!他に思いつかなかったんだからっ」
 
他にはカラフルな粉がまぶしてあったり、不器用に「左近」と書かれていたりした。
 
そしてもう1つ、似つかわしい文字を見つける。
 
「赤丸…?」
 
確かに赤丸と書いてある。
もちろん赤丸は知っている、キバの相棒の犬だ。
だが何故自分へのチョコに赤丸の文字が…?
 
「あぁ…それな、ホントは赤丸にだったんだけど、よく考えたらあいつチョコ食えないんだった。だからおまえに」
 
「……プッ…」
 
「なっ何だよ?!」
 
吹き出した左近にキバが慌てる。
自分で食べてしまおうかとも考えたが、何だか勿体なかったのだ。
 
左近は「悪い悪い」と言って笑いを堪えた。
 
「気づかないで赤丸に作ってたキバが可愛くてつい……」
 
「かっ…?!」
 
「いや、せっかくだから貰うけど、その前にさ、これ赤丸に見せに行こうぜ?それだけで喜ぶだろ」
 
「左近………あぁ、そーだな!」
 
 
 
そして赤丸に見せに行くと、嬉しくて舞い上がった赤丸がチョコを無理矢理食べてしまい、結局病院送りになるのだった。
 
 
 
「赤丸ぅ〜…」
 
「でもチョコは美味かったぜ?ありがとな」
 
「お、おうっ。…っていうか、おまえが赤丸に見せに行くなんて言うから……っ」
 
「俺のせいかよっ?!」
 
 
 
 
とりあえず、手作りチョコ作戦は成功…?のようだ。
 
来年はもう少しすごいのに挑戦しようと意気込むキバとネジだった。
 
 
 
 
 
 
 
 
→後書き
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ