ナルト置き場
□ドッキリバレンタイン
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バレンタインデーを明日に控えた今日、キバとネジはある計画を立てていた。
「おいネジ、本当にこれでいいんだよな…?」
「ここに記されている通りだから問題ないだろう」
2人が凝視する本のページには「簡単・流して固めるだけ!手作りチョコレートの作り方」と書かれている。
そう、2人はまさにバレンタインチョコを作ろうとしているのだった。
そもそもどうして手作りチョコなど作ろうと考えたのか。
それは別に、左近と右近にねだられたからではない。
2人共バレンタインは最近知ったようだが、そこまで強引には……いや、確かに「欲しい欲しい〜」とは言っていたが……無視していたら諦めたようだった。
そこへバレンタイン2日前、ネジがキバの家を訪ねた。
右近が左近と出かけると言って家を出て行ったからだ。
そこで、手作りチョコ計画が立てられた。
キバも最初は、まさかネジが言い出してくるとは思わなかったが、何もあげないのも悪い気はしていたので、その提案に乗ったのだ。
そして今に至る。
「おい、湯銭ってこのチョコをお湯に入れればいいのかっ?」
「ちょっと待て、早まるな。1つ1つ慎重に行くぞ」
もちろん2人は、チョコ作りなど生まれて初めてだ。
本を見ながら危なっかしく進めていく。
「湯銭、湯銭………あった。っおいキバ!チョコはまだ無事か?!」
「へ?今お湯に入れようと…」
「ちょっと待て!湯銭というのはどうやらそーゆー事じゃないらしい」
「え?!違うのか?!」
「お湯にボールを入れ、その温まった中でチョコを溶かすようだ」
「……え〜っと…つまり?」
「つまり、お湯とチョコをミックスしてはいけないという事だ!」
「な、なるほど…!」
キバは慌てて砕いたチョコを戻す。
改めて、ネジとやって良かったと思った。
彼はチョコ作りは初めてにしろ、一人暮らしのため普通の料理は一通り出来るのだ。
まぁ今はそこに右近が居候している訳だが。
苦労に苦労を重ね、ついにあとはチョコを固めるだけになった。
「ついにここまできたか…」
「長い道のりだったな」
だがそこで問題が。
「おい、全部これか?」
「いや、確か振りかける粉を……あった、これだ。この色のついた粉を適当にかけて……残りはチョコが固まったらこのペンで適当に書くんだ」
「適当、ねぇ……」
ある意味1番わかりづらい。
そしてトッピングをし、残りはそのまま固めた。
だがほとんどチョコが固まると、次の問題が発生した。
「…おい、書くって……何書きゃあいいんだ…?」
「そうだな………」
「何か見本とかないのかよっ」
「待て。………あった、これだ」
ネジは本を指す。
そこには明らかにピンクなオーラが飛んできそうなものが載せられていた。
「って、何だよこれ?!こーゆーの書けってか?!」
「なるほど、相手の名を書いたりハートマークを書いたりするのか…」
そして実行しそうなネジにキバはさらに驚く。
「おいっ、おまえ本気で書く気か?!」
「他に思いつかん」
「だからって…………あっ」