ナルト置き場

□再会の変化
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※大蛇丸の元を離れ左近は犬塚家に、右近は一人暮らしのネジの元に居候しています。
 時間は、ナルトが修行を終えて木の葉の里に帰ってきた時です。
 
 
 
 
 
約2年ぶりの再会。
一回り成長した仲間達に次々と会ったナルト。
 
そして今、紅班であるシノ、ヒナタ、キバ、そしてたぶん1番成長したであろう赤丸と再会していた。
 
 
 
「いや〜、みんなでかくなったな〜。でもやっぱり1番は赤丸か。前は赤丸がキバに乗ってたのに、今は逆だもんなぁ〜」
 
「そういやそうだな」
 
キバは大きくなった赤丸の頭を撫でる。
信頼関係は変わっていない…いや、深まったようだった。
 
 
 
 
「キバ〜っ」
 
「ん?」
 
向こうから誰かが慌てて走ってくる。
 
「誰だ?」
 
呼ばれたキバは振り返って、ハァ〜とため息をつく。
 
シノのメガネが光った。
 
「あれは……」
 
「左近さん」
 
ヒナタが続けた。
 
 
「左近…さん?」
 
ナルトは見た事がない。
すると赤丸がその走ってくる人物に向かって走り出した。
そして近づくと思いきりタックル。
 
「おい、大丈夫なのか?あれ…」
 
「あ"〜…いいんだよ、あれはじゃれてるだけだから」
 
あんな大型犬とじゃれあうとは……命がけだ。
まだ状況が把握しきれていないナルトの目の前で、左近と呼ばれた人物は赤丸の下ではしゃいでいた。
 
 
「おい左近、なんか用があったんじゃねーのか?」
 
「はっ、そうだった!」
 
そう言って赤丸の下から出てきた男。
 
「って…あれ?そいつは?」
 
「あ"…あぁ〜………」
 
それから何やらキバとヒソヒソ話をし出した。
 
 
「え〜と…紹介して大丈夫か?左近、おまえコイツにちゃんと会った…?」
 
「誰だ?アイツ」
 
「ナルトだよ、うずまきナルト。サスケと同じ班で、奪還時もいた奴」
 
「あぁ〜…覚えてる覚えてる。…あのガキがねぇ〜…………大丈夫なんじゃね?ちゃんと顔会わせてはないと思うし」
 
「んじゃ平気か」
 
 
 
 
「おいキバ、誰だってばよ?新しい奴?…………でも、あれ?なんかコイツ知ってる気がするってばよ」
 
「「え"っ」」
 
ギクッと固まる2人。
サスケに関してはとにかく熱いナルト。
ここでもし左近が元大蛇丸の手下だと知ったら……。
 
「きっ気のせいだって!なぁ左近?!」
 
「あっあぁ!そうそう!」
 
「ん〜…ま、いっか。えと、左近…さん?年上?俺はうずまきナルトってんだ」
 
誤魔化せた事に安堵する2人。
大蛇丸云々はシノやヒナタも知らないので、そんな2人の様子に首を傾げるばかりだった。
 
 
「俺は左近。呼び捨てでいいって。今はキバんちで居候中」
 
「へぇ〜…キバんちで…」
 
なんか、キバに年上の知り合いがいるって意外だな〜とナルトはまじまじと左近を見る。
 
一方、いつ左近の正体に気づかれはしないかと冷や汗ダラダラの2人だった。
 
 
 
 
 
「そういえば、左近さんには双子のお兄さんがいるんですよね」
 
ヒナタがきりだす。
 
「あ?あぁ。アイツはネジんトコだけどな」
 
「ネジ?!」
 
ナルトが驚愕する。
ネジといえばあのノリの悪い無表情で堅物な……アイツが他人を居候させている?!
…想像がつかなかった。
 
 
「確かものすごく似ていたぞ。前髪の分け目でしか判断がつかない」
 
シノがぼそぼそと喋る。
 
「へぇ〜…見てみてぇなーそれっ」
 
仲間とは久しぶりに話すナルト。
本当に楽しそうだった。
 
 
 
 
 
「で?」
 
「へ?」
 
「へ?じゃない。なんか用があったんだろ?」
 
それでようやく左近が「あぁ!」と思い出す。
 
「そうなんだ聞いてくれ!なんと――…」
 
「なんと?」
 
 
 
「なんと、牛乳が半額なんだ!!」 
 
 
 
 
「……………………は?」
 
キバどころか、周りのみんなも同じような反応をする。
 
「いやだから、牛乳が―…」
 
「んなこたぁわかった。左近、それでわざわざ急いで来たのか?バレて一騒動あるかもしれないってトコに…」
 
目が座ってきたキバに左近はうっ…と縮こまる。
 
「だっ…だって、ここにコイツがいるなんて知らなかったし、牛乳もタイムサービスだから早くしないと終わっちゃうし……」
 
語尾がだんだん小さくなる。
そんな左近に、キバは盛大にため息をついた。
 
「それなら1人で行ってくりゃいいだろ」
 
「お一人様1本までなんだよ!」
 
「それなら母さんが行ってんじゃねーの?」
 
「出来たら俺達も行ってくれって言われたっ」
 
「そんなに牛乳があってどうする!」
 
「え〜…すぐ飲んじゃうよ〜。赤丸もいるわけだし。なっ、赤丸っ」
 
「ワゥ!」
 
「………………」
 
呆れたように頭を押さえるキバ。
 
なんでコイツはいつもこうなのか…。
見た目は年上なのに、妙な所でガキみたいになる。
 
 
 
 
「行ってやれよキバ」
 
「へ?」
 
ナルトの声にキバが力なく聞き返す。
 
「俺ってばその左近って奴の気持ちわかるってばよ。タイムサービスは確かにすごい!買える時に買った方がいいってばよ」
 
そういえばナルトは一人暮らしだったなぁと思い出す。
 
 
「……わぁかったよ。行くぞ、左近、赤丸」
 
しょうがないというか負けたというか、とにかくタイムサービスくらい付き合ってやる事にした。
 
「キっ…キバぁ〜〜」
 
可愛い〜!と言って抱きつこうとする左近に、可愛いはおかしいだろ?!ここは優しいって言うトコだ!と、押し返しながら叫ぶキバ。
それを続けながらキバは「悪ぃ、ちょっと行ってくんわ」とこちらを振り返ってそう言い、2人と1匹仲良く(?)行ってしまった。
 
 
 
 
 
 
「んーっと……アレ何?」
 
嵐の後のしばらくの沈黙後、ナルトがポツッと呟く。
 
「相変わらずだね、キバ君と左近さん」
 
「あぁ。いつも通りだ」
 
ヒナタとシノの台詞に「アレがいつも通り?!」と驚くナルト。
 
 
 
木の葉の里も変わってきているんだなぁとしみじみ思うのだった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
〜後書き〜
やっぱり楽しい、左近キバ。
左近は赤丸と仲良くなってればいいと思う。
でも最初はなかなか慣れなかったとか。闘ったし。
アニメで、赤丸の成長にビックリ。
あの可愛さは?!と思ったけど、デカくても可愛いよあの子。
乗りたいなぁ〜背中に。
キバと赤丸のコンビって癒されるけど、左近と赤丸もいいと思う。
左近が意外と子供っぽいといい。
そしてキバがなんだかんだで世話やいてるといい(笑)
2007.11.09
 
 
 

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