Long Story

□第十夜
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「「うるせぇモヤシ!」」


「ア!レ!ン!で!す!!」


アレンは二人分の対抗のために息切れ状態である。
そして問う。


「だいたい夜中に二人で何の話してたんですか。ルイの怒声が聞こえてきましたよ。」


「「……。」」


黙殺。


「……無心になれ、無心になるんだ僕。」


と二人の沈黙に対しアレンは呟くように自分に言い聞かせる。


「まあまあ、そろそろ本題に入ろうぜ。」


見兼ねたラビが話を元に戻す。
睨み合った三人は渋々向き直った。


「でも子どもが居なくなるのは毎回数人。まだ街にいる子どもの人数は沢山います。誰をどう、いつ追えばいいんでしょう……。」


そう、例え毎回の時間が夜中だとわかっていたとしても、この大人数の中、誰が消えるかわからない。


「急がねぇとマジで誰も居なくなっちまうさ。」


四人が頭を抱えていたその時、部屋の扉が開けられた。
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