Long Story

□第六夜
1ページ/2ページ

老婆はリビングらしき部屋へ四人を招き入れた。
揃ってソファに腰を掛ける。


「あの…、子供が姿を消―」


「どうかお助け下さい!」


アレンが言い終わらぬうちに老婆が叫んだ。


「二ヵ月ほど前からこの街の子供は姿を消すようになりました。それも夜中の12時頃の話です。確かに昨日の夜までうちの孫はいたんですが…、今日の朝、ベッドを見るといなくなっていたんです…。」


老婆の頬を涙が伝った。


「たった一人の家族…なんです……。」


皆は突然のことに戸惑いを見せる。
しかしただ一人だけ、俯きながら老婆のすすり泣きを聞いている者がいた。
いきなり、ルイが立ち上がった。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ