Long Story

□第三夜
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「やんのか!?」


バチバチと二人の間で火花が散る。


「まあまあ君たち、任務について説明をするから静かに聞いててくれる?」


「「フンッ!」」


二人はそっぽを向いた。


「で、今度の任務はどこなんさ?」


「アメリカだよ。」


どことなくおっとりとした雰囲気を醸し出しているコムイだが、こと仕事となると眼鏡の奥の目は鋭い刃物のような光を帯びる。
そう、今のように。


「アメリカ北部にあるウィスコンシンという街なんだが、最近その街の子供が姿を消しつつあるんだ。イノセンスによる奇怪現象の可能性がある。」


先ほどから話題に出ているイノセンスとは、「神の結晶」と呼ばれる不思議な力を帯びた物質のことである。
アクマを倒すための対アクマ武器もイノセンスを素に造られている。
復活し、再び世界を破滅させようとしている千年伯爵を阻止するために、世界各地に飛散し、眠っているイノセンスを、教団は必死で回収するのだ。
イノセンスはその不思議な力により、奇怪な現象を起こす。
そのため、不可思議な現象が起こっている場所があれば、教団は徹底的に調査をしている。
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