Short Story

□クリスマスという誕生日
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クリスマス、イエス・キリストの誕生(神の降臨)を祝う記念日。


「誰か僕の誕生日も、祝ってくれないかなァ……」


窓枠に手をかけ、降りゆく雪を目で追う一人のエクソシスト、アレン・ウォーカー。
彼もまた、12月25日が誕生日であった。もっとも、それは定かではないのだが。

旅芸人であるマナ・ウォーカーという人物に拾われたのが12月25日というだけで、本人も年齢など覚えてはいない。

背後から聞こえてくるパーティノイズ。
皆がワイングラスを手に酔っ払い、どんちゃん騒ぎをしている。

このパーティの舞台となっている大きな食堂の前方、題されたのは―


『クリスマスパーティ兼アレンの誕生日会』


「僕はついで…?」


アレンは肩を落とした


パーティも幕を閉じ、アレンは自室に戻るとこんなことを始める


「その一、ケーキをクリスマス分とまとめられる」


「その二、プレゼントも一つにされる」


「その三、皆がクリスマスに夢中になり僕の誕生日を忘れることも……フフ、フフフフフ……」
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