押入れ

□一言の勇気
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や、やった・・・!!
頑張ったぜ俺!よく言ったぞ俺!!
込み上げるうれしさが顔に出ないように細心の注意を払って、なんでもねぇように答える。
「ま、まあ、たまには、な・・・」
「あっ!朽木さーん!!」

ああ??
な、なんでルキアを呼ぶんだよっ井上ーー?
折角「俺、用事があるから」って嘘ついて、ルキアに勝手に帰るよう言っといたってのに!!

「あら、どうしたんですの井上さん?」
「あのね、あのね!今日、一緒に帰ってもいいかな?」

はぁ?
いっ井上っ!?お前今俺と一緒に帰るのOKしてくれたんじゃなかったのかーー??
なんで、なんでルキアと帰るなんて言うんだぁー??

「まあ、私と一緒でいいんですの?」
「うん!黒崎くんがね、一緒にどうぞって!」

ちっ違う!!
違うんだっ井上!!
俺は、俺はお前と二人きりで帰りてぇ、って・・・そう思って必死で根回しまでして!!

「あっ茶渡くん!もう帰るの?」
「ム・・・ああ・・・」
「それじゃあ!茶渡くんもよかったら黒崎くん達と一緒に帰りませんか?」

なんでだーーー!!
なっなんでチャドまで呼ぶんだ井上ーーー!!




結局4人で歩く帰り道。
ルキアはうれしそうに井上と話しながら、時々ニヤッとこっちを見やがって。
それを射殺しそうな目で睨みつけてから気が付く、隣の視線。
見ればチャドが’すまない一護’って顔してやがった。


畜生、なんなんだよ。
絶対言おうって決めて、俺すっげぇ頑張ったってのに、この有様は?
・・・ああ一体どうすればよかったってんだ?
俺は、ただ。
好きな女と一緒に居たいから、一番手軽に二人になれそうな手段をとろうとしたってのに!
なんでこんなことになっちまうんだよぉおおお!!


(ム・・・一護、それでは普段朽木と帰ってることとの違いが分からないと思うぞ、井上には)

(えへへ、うれしいなっ黒崎くんと、それから朽木さんとも一緒に帰れるなんて!いつも二人だけで帰りたいのかと思ってたから!きっと茶渡くんだってそうだよね!?)


end

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アニ鰤で4人で帰ってるの見て、なんとなく作った話でした・・・(爆)。
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