The girl stared at the boy.


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「そんなに振り回されたのかしら?」


「千代さん…ぐっすり寝ているわね…寝顔可愛い………」



「本当さ〜睫毛なげぇ!」

「もう!ラビ!」



カノンが怒ると、手の中の千代は神田に抱き上げられていた。驚き皆硬直した。



今日一日で二人に何があったんだろう?



と、千代を連れていく神田の背を見て思っていた。



「神田ってホモなの?」

「えっ…そうなのかな!?」

「千代をお姫様抱っこしてたさ……」

「ラビ気をつけた方が良いですよ、神田ユウホモらしいですから」




カノンは千代を連れていかれた憎しみに神田をホモだと噂を広めたのだった。










神田がムカついた。
神田に嫉妬した。



千代は、女の子。だけど千代はいつも私達をお姫様みたいに扱って、私達をいつも時めかせてくれた。
そんな千代を誰にも奪われたくない!!


神田みたいに千代をお姫様抱っこを出来ない。


それはやっぱり大きいのかしら?




太陽の香りがした千代。

ねぇ千代は、いつも眩しいんだよ?





「カノン、顔が怖いですよ」


アレンにそう言われ顔を背けた。


千代を笑わせるのは私だけなのに!!




皆みんな!
居なくなったら良いのよ!



「千代、何かあったんじゃないですか?疲れる程の…」


「ッ!」


アレンって本当いけ好かない。


「カノンが神田に嫉妬なんて、しているのは勝手ですが、千代がそれを望んでいるとは限りませんよ」




千代…



千代!!








気付けば走り出していた。





千代が起きたら、おはようって真っ先に言いたい!
千代が、起きたらお茶を入れて、聞くの

美味しい?

ってそしたら千代は

さぁ?

って意地悪を言って膨れた私に

美味しいよ、カノンが入れたお茶だ、まずい訳無い

って言うの。












ねぇ?そうよね?















「……え…………?」




千代の部屋には二人の人影。


寝台で寝ている千代。その横に座り口づけているのは………







「神田ユウ……………」









許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない!!









静かに部屋のドアを閉めて立ち去った。


そこに残ったのは、優しい温もり。そして優しい憎しみだった。
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