cat's cradle.
□飛び込もう硝子の破片に。
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昨夜の満月の影を感じた。
それはどうして?
ねぇ…
私が(飼われてる)理由が…
原因を知っているの?
お父様…
お父様っ
「千代はどうしている」
「はいっ何事も無く私室におります」
「うむ…子はどうした」
「問題無くお二方とも素晴らしい成績でございます」
「当然だはよ探さぬと…後継者に支障が出てしまう、千代は何と?」
「はい、旦那様にお任せすると」
「……そうか…帰ってから利口になって助かるな」
「はい」
「気に食わんな…子供の一人や二人で人形に成り下がるのなら…最初からそのように仕向けるべきだったな…もっとまともな男でな」
その言葉に側近は返事をしなかった。