愛+曖昧模糊
□1.甘えた猫なで声
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あれは数年前
私は雪兄様達に楸瑛と結婚しろと言われた。
「楸瑛様に嫌われますよ」
「千代は好いていてくれるだろう?」
「私達が可愛がる千代が気に入らない訳はない」
「千代だって嬉しいだろう?」
「……私はきっと嫌われてしまいますよ」
怒りを込めて言えば三人は目を丸くしていた。
私は楸瑛様と結婚して、僅かな抵抗に離れに篭るようになった。
何回か殺されそうになり、何回目かに私は…。
「千代、ただいま」
「おかえりなさい、楸瑛様」
いますぐに貴方が私を好きと言ってくれたら。
私は…すぐに離れていくから。
どうか、私に囁いて。
愛してるって………