氷菓


□怪我
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「・・・あ・・・ない!!避けてー!!」


『え?・・・っ!!きゃぁ!?』


がっしゃーん!!




―――――――――――



<折木目線>


ざわざわ・・・

いつもながら騒がしい教室。
だが、いつもと決定的に違う。

里志と佐藤がいない。


「・・・。」


仕方がない。
俺は立ち上がり
隣のクラスへと向かった。



目的の人物はすぐ見付かった。



「千反田。井原。
ちょっといいか。」



丁度目が合ったので
名前を呼び
教室の出入り口まで
来てもらった。



「おはようございます。折木さん。」


「おはよう、折木。」


「あぁ、おはよう。
朝から呼び出して悪いな。」


「で、何の用なのよ?」


「いや・・・、大した事じゃないんだが。
今朝里志と佐藤を見なかったか?
まだ教室に来てないんだが。」


「あっ!!私見ました!!
服部さんとめいさんなら
先程保健室の方へ向かって
歩いていきましたよ?」



・・・保健室?
・・・いやいや、里志に限って
そんな事は無いだろう。
しかし、もしもの事があったら・・・



「・・・ちょっと保健室行ってくる。」


「あら、奇遇ね。
私もたった今保健室に
用事が出来た所よ。」




きっと今井原は俺と同じ事を
考えているのだろう。
・・・殺気がすごい事になっている。


とりあえず俺達3人は
里志と佐藤が
いるであろう
保健室へ向かった。











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