遊び場
□☆もしもボックス☆ーパジャマのまんまー
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<おちゃわんのターン>
目覚めてみると見知らぬ天井だった。穏やかな朝の光、小鳥のさえずり、自宅でも味わった事の無い穏やかな目覚め。そうだ、昨日は友達の家に泊まったんだった。まさか、「みぃ」のベットがこんなに寝心地が良いなんて思わなかった。今何時だろう?と辺りに時計が無いか部屋を見回した。
めだか「ぅんひゃえっ!?」
思わず今まで発した事の無い、言語を発して飛び起きた。私は部屋にいる事は間違いないのだが、まるで見た事の無い部屋。例えて言うならログハウスに近い作りで、少しホコリっぽい部屋だった。
めだか「なななななななななんじゃいここはっ!!!!!」
驚いて叫ぶとドアをノックする音が[コンコン]そしてすぐに扉が開いて男が入って来た。ノックの意味があるのかと思ったが髭面で太った男は笑顔で話す。
宿屋の男A「お目覚めですか勇者様っ!」
その声に隣で眠っていたみぃも目を擦りながら声の方へと目をやった。
【カルピスのターン】
うーん・・・うるさいなぁ・・・
今日は休みなんだからもう少し寝かしてくれたっていいじゃん・・・
昨日、友人の「めだか」が泊まりに来た。欲しかった本が古本屋で売っていて大人買いして家に持って帰るには重たいからって・・・
まぁ、見せてくれたから別によかったんだけど。
結構巻数があったから夜中まで二人でガン見して読んでたんだけど、眼が疲れたってことでとりあえず寝ることにした。
じゃんけんで負けた私はめだかにベッドを明け渡し床で寝ることに・・・ってか、家主の私が床で寝るってどんだけじゃいっ!!
買い換えたばかりの羽毛布団すらも取られて仕方なく古い毛布一枚をかけて寝た。
せっかくいい夢を見てたってのに・・・めだかの何語だかわからない悲鳴を聞いて薄眼を開ける。
・・・・あれ?見慣れない天井と毛布・・・
ミィ「ふぁ〜・・どうしたのさ、もう少し寝て・・・・・」
めだかの姿を確認した。
それと同時に・・・・・その傍らには知らない人・・・知らない男の人が・・・・
ミィ「ぅんひゃえっ!!?;はぁっ!?誰その人っ!!;」
めだか「み、ミィ・・・;」
めだかは顔面蒼白でまるで機械仕掛けの人形の様に固い動きで私に振り返ってきた。
宿屋の男A「おぉっ!!そちらの勇者さまもっ!おはようございますっ!!」
ミィ「あ、はい・・・おはようござ・・・・ってっ!!誰ですか、貴方っ!!ってかココどこよっ!!」
めだか「それはこっちが聞きたいわ・・・。」
<おちゃわんのターン>
髭面の太った男は愛想笑いを浮かべ、揉み手をしながら語り出した。
宿屋の男A「自己紹介が遅れました。わたくしこの宿屋をやっておりますものです。夕べお休み中のお二人を運んで来た者がおりまして、その方々がお二人はこの国の勇者だから丁重にもてなす様にと仰せつかりました。こんなに金貨を置いていかれましたので、どこぞの偉い方々だとお見受け致しました。」
金貨?円じゃないの?勇者?運ばれた?
二人は顔を見合わせて見に覚えの無い出来事に混乱を隠せなかった。
宿屋の男A「こちらに昨夜の方々がお渡ししろと預かった品があるので、お渡ししておきますね。それでは旅立ちの際には是非お声をおかけください」
といって宿屋の男は部屋を後にした。残された部屋に沈黙がはしる。先に口を開いたのはみぃだった。
みぃ「夢!夢!なんだまだ寝てるのか私っ!なーんだ」
めだか「そ そうだよ夢だ」
みぃ「夢なら楽しまなきゃ♪あの包み何かな開けてみよっ」
めだか「う うん…そうだね。なんかやたらとおおきいね[ガサゴソ]なにこれ?フタと…」
包みを開けると木で出来た鍋のフタのような物と
<カルピスのターン>
木刀が・・・
なぜ木造品?
つやつやにニスを塗られたどこぞの観光名所にお土産品として売られている木刀・・・
二人は一応手に持って見る。
右手に木刀、左手に木でできた鍋の蓋・・・
ミィ「なんだかこれって・・・あれじゃない?」
めだか「あれ?」
ミィ「あ、そうか・・めだかはRPGやらないもんね。いやね、なんか、こういうのってRPGのキャラの装備みたいで・・・しかも、初期設定の。」
一応木刀を振って見る。
ブンっと振り下ろした木刀はベッドサイドに当たり・・・・・見事に真っ二つに折れた。
めだか「!!?ちょ、ちょっと;早速壊すとか・・・」
ミィ「やべっ!ガムテープちょうだい!!早く!!;」
焦ってミィがあたりを見回すと何ともタイミングよくガムテープが置いてあった。
ミィ「よ、よし・・とりあえず補強して・・・うん☆上出来☆」
めだか「・・・・そういえば、アンタ美術はいつも2だったね;」
ぐちゃぐちゃにガムテープが巻かれたミィの木刀をみてめだかは深くため息を付いた。