BOOK1短編
□11111番 せん様 リクエスト
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人気のホテルは何処も満員で、男名無しの両親が所有する、海辺の別荘に行く事に…気落ちする男名無しに
「急だったから仕方ないよ。二人一緒なら何処だって私は楽しいよ。それに私、別荘なんて初めてでワクワクしてます」
「あんまり可愛い事言うな……海で食べてもイイ?! 」
「ダメ」
何を言ってんだろ、この人は…
「…つか、今から食べてもイイ?!」
「絶対ダメ!」
都合の悪い事は、聞こえないんだ…
到着した別荘は、新築一戸建て、かなりの大きさで、驚いてしまった
「ささ、入って入って〜」
「こんな大きな別荘があるのに、どうしてホテルに泊まりたがったの?」
「あのホテルのプライベートビーチが、遠浅だって聞いたから
海にいくって決めた時、名無しの表情が曇ったんで、もしかしたら名無しは泳ぐの苦手かもしれないと思ったんだ」
うぅ…そんなに顔に出てたの
「実は、苦手です。川で溺れたことがあって…知らない人に人口呼吸で助けてもらったんですけど…
それが、ファーストキスだって幼馴染にからかわれて…どんな人かも覚えてないのに」
「何ッ‼ 名無しのファーストキスを奪ったとは…許せん…何処のどいつだ!」
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