BOOK1《中編》


□十九
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そうして、彼は私との出会いを話し終え

「沖田さんは、私にどうしろと…?!」

「あんなに殺気を放つ少女は…、いや人間はそうは居ない。現代のこの日本ではね

そうだな…まるで侍のようだった

其処に興味が湧いたのもあるんだけど

実は初めてあった時、君に一目惚れしてね

…そんなこと、実際にあるんだね

自分の気持ちに気付いたのは、君が剣道を辞めたと伝え聞いたあたりだけど…」

お洒落なイタリアンレストランの個室は静かで

本来なら落ち着けるはずの、ゆったりした椅子に、身体を硬くして、私は話を聞いた

「偶然の再会なんてそう有るもんじゃないと思ってね

僕と付き合って貰えませんか?」

あまりに突然の話に、声も出せず、目を見開いた

「…ごめんなさい。私、恋人がいますから…

それに、沖田さんとはお会いしたばかりですし

沖田さんも、私をそれほどご存じないでしょ?!」

男名無しさんと付き合い始めて、約1ヶ月

デートは、ほとんど仕事に邪魔されてるけど、恋人って言っても良いよね…






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