BOOK1短編


□もしも…の未来 part3
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バンッ

「こんなのだけじゃ、分かるわけないでしょ!」

机の上に積み重ねられた問題集を叩いてみても

皮肉った言葉を投げつける彼は、何処にも居なかった

「なによ…無責任!猪並みの脳みそを、人間に昇格させてから、帰りなさいよ…」





「岩田のおばあちゃんが、野菜を取りにおいでって

重いし総一郎くんと、もらってきて」

家族の前だと愛想イイ沖田さんは、特にお母さんには、優しい

その優しさを、少しばかり私にも分けてくれてもいいんじゃないの?

家の裏手から、農道を通って近道しながら、県道を東へ歩く

沖田さんは、私の少し後を口笛を吹きながら、ついてきた

なんかご機嫌で、怖い…

しまった…岩田のおばあちゃんは、しこたまお野菜くれるんだよね…

一輪車を突いてくれば良かったかな…まっいいや沖田さんに、いっぱい持たせてやる!!

ウキキ 日頃の恨みを晴らす時がきたー!

「こんにちはー姓無しで〜す」





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