BOOK1短編


□もしも…の未来
1ページ/4ページ


菩提寺を参った帰り、知らない間に、京都の観光地から外れた所まで、来ていた

確か、この辺りに、剣道の名門高校があったはずだけど…

空に向かって、颯爽と伸びる青竹を見上げ、間からこぼれる、陽射しに、目を細めた

竹やぶを流れる風に、癒されながら、坂道をぶらりと歩いていると

「カナちゃんあったよ!草むらに落ちてた♪

うん、こっちから近道出来そうだから、先に行ってて!

顧問の先生には、すぐ着くって言っといてね

うん…うん大丈夫だよ!それじゃ」

斜面上の草むらから、女の子の声がする。携帯で話しているのか…でかい声だな

ガサガサガサ何か走って近付いてくる音が聞こえる

エ?ここスゲー傾斜地だけど…まさか猪?!

竹やぶから

「わ止まんない…」

ズボッと音がしたと思ったら、目の前を何かが横切った

道の端にワンバウンドして、何か塊が斜面の方に落ちいった…




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ