BOOK1《前編》
□七
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龍馬さんの隣で眠ると、スベスベの肌が心地よくて
お日様みたいな、いいにおいがする
胸板に、すりついて唇で触れた
好き…大好き…
「フッ、くすぐったいよ。朝から、誘ってるのか?」
瞼を、そっとあけると、いつも私を包むように、抱き寄せてくれる
龍馬さん…が…
?…寝ぼけた頭を、フル回転させる
……ウウン…違う…
「・・・」
ニヤリと笑う…酒元部長が…居…る
………………嘘!!!
「…っみゃ!」
恥ずかしさと、動揺と混乱で変な声が出た
頭が一気にショートしそう
起き上がろうとすると、後頭部と
腰を、ガッチリした腕で、抱き止められた
「俺も、くっついててくれる方が
気持ちいいんだけど…」
グッと腕に力が入って、身体がより密着する
「わゎ、悪い冗談やめて下さい!」
クルッと、回転させられたかと思うと
アッというまに、組み敷かれ
黒い瞳が、熱を孕んで私を見下ろしている
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