過去拍手

□花弁の気持ち
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まだまだ眠いの•••

キョウダイタチは、お日様に向かってお話を始めたみたい


そろそろ私も、お話したい。でも、キョウダイタチは言うの

あなたは、下を向いているから、お日様に会えないねって

お日様は、暖かくて、キラキラ輝いてるんだって



キョウダイタチは、お日様に向かって、命の歌を歌いだした

私も、沢山お話したいな。やっぱり私には、お日様に会えないのかな•••

「ようやっと、咲いたか!まっこと美しいのぉ〜」

お日様•••⁈ キラキラ輝いてる。会いに来てくれたんだ!

そっとそっと触れるお日様。

あのね、あのねーーー



キョウダイタチは、いなくなってしまった

寂しいけれど、お日様が会いに来てくれるから、大丈夫

私も、命の歌を歌うよ。でもね、雨が降り出して、お日様に届かないかもしれない

お日様が会いに来てくれた。キラキラ輝いてる。

でも、隣の古木に隠れてしまった。何故?



「おい、坂本は、いたか?」

「こっちに、逃げた筈だが」

「おお、なんと美しい!」

「風に舞う姿が何とも言えんな」

「見惚れてないでいくぞ」

古木が、これは、人間と言う生き物だよと、

呟いたけど、私にはもう聞こえなかった



「龍馬ここに潜んでいたか。今回ばかりは、肝を冷やしたぞ!」

「おう。すまんのぉ」

「? 何を、している⁈ 木に頭なぞ下げて•••」

「風に舞う姿に、追っ手がみとれてのぉ。気が削がれたんじゃろぅ。

じゃが、全て散ってしもうた。おまん、儂を助けてくれたんじゃろ⁈」

「あながち龍馬の、言う通りかもしれんな」

「何が?」

「花弁が、一枚、肩についているぞ。花をも魅了したか」





《皆貴方の笑顔に惹かれるの》

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