にきのShoRt DreAm
□Snow
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『ジュダルジュダルっ!!』
今日もいつものようにうるさいヤツが俺のもとにやってくる。
白龍専属の女武官で、俺の恋人の環。
「んだー?どうした」
『雪だよ雪っ!!』
キラキラと子供のような目をして窓から見える雪を見つめている。
雪、か。
『ねぇねぇジュダル、雪で遊ばない!?』
「はぁ?あのなぁ・・・」
『いいじゃんいいじゃん!行こうよっ!』
そういって俺の手を引く。
なんだよ、こいつの手・・・めっちゃ冷てぇじゃんか・・・。
まるで今降り積もっている雪のような・・・
雪・・・?
『ほらほらーっ!雪だよジュダルー!!』
俺の気もお構いなしにはしゃぎ倒す環。
その顔を見てかわいいなと思いながらも、俺の中には不安が一つあった。
雪のように冷たい手、というところと雪を見るたびにうれしそうな、懐かしそうな顔をするところからコイツは雪なんじゃないかと思ってしまったのだ。
表向きではいい響きかもしれない。
輝く雪の結晶は何とも言えない美しさを持っているとか。
でもその反面、雪はすぐに溶けてなくなってしまう。
コイツも、いつか俺のもとからいなくなってしまうのか・・・?
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