ぷよ魔導 小説
□ひねもす。(8P)
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「おい、アルル。一体どうしてこうなったか解るように説明しろ。」
「ごめんなさい…。」
ボクたちは今、とあるダンジョンに閉じ込められている。
…2人きりで。
「だって、いきなり目の前に蔦が降りてきくるんだもん。」
「…それでお前は何も考えずにその蔦を引っ張った、と。そしてこの有様か。」
「うっ……。」
シェゾの言う通り。
ボクは突然降りてきた蔦に何の警戒心も持たず、引っ張ってしまった。
するといきなり壁が崩れ落ちてきて…というわけだ。
「やはり、1人で入るべきだったか…。」
「……。」
ふーっとシェゾがため息をついた。
ため息はともかく、心の声までバッチリ聞こえてるよ。本人は口に出ていることに全く気が付いていないみたいだけど。
…まぁ、悪いのはボクなんだけどね。
「もうすぐ日が暮れるというのに、何でこうも間が悪く…。」
相変わらずブツブツと呟くシェゾを無視して、ボクはそそくさと脱出について考え始めた。
どうしてボクたちが一緒にダンジョンを攻略していたのかというと、それはお日様が昇り始めた頃にまで遡る。