ぷよ魔導 小説
□泡沫夢幻()
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そんな出来事があったことも忘れて、ボクは黙々と遺跡を攻略していく。
やっぱり途中でシェゾが勝負を仕掛けてきたり、謎のお姉さん(?)の罠があったり、サギにあったりといろいろ大変だったけど。
なんだかんだで3色の石を集めて、地下100階に足を踏み入れた。
「この階は何だか雰囲気が全然違うなぁ…。」
ひたすら長い道のりを進む。
「敵が全然出てこないや…。」
…そういえば、敵と言ったら
「さっきシェゾが倒れてたけど…大丈夫かなぁ。」
…一体どうしてボクはあんな変態魔導師の心配をしているんだろうか。
初対面のボクをいきなり眠らせて、地下牢に監禁した意味不明な男なのに。
「でも見た目からすると年齢はボクとあんまり変わらなさそうなんだよね。」
魔導の世界で見た目なんてアテに出来ないけど。
「…でも、どうしてボクはシェゾを倒せてるんだろう。」
正直、シェゾからはとてつもない魔導の力を感じる。ボクの使う力とは全然違う闇の力だけど、並大抵のものではないことぐらいは魔導師の卵とはいえボクでも解かる、それなのに、
それなのに、どうしてボクはシェゾに勝てるの?
まさか、手を抜いてる?
「…な訳ないよね。ボクは彼にとって"獲物"だもん。」
そんなことを呟きながら歩いているうちに、いつの間にか大きな扉の前に辿りついていた。