ぷよ魔導 小説
□恋心のお勉強(8P)
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彼女の悩ませていた原因、それは今日国語の授業で配布された1枚の宿題プリントだった。
しかも本格的な現代文の問題。
普段はこんな宿題が出ることはないのだが、もうすぐ学校全体で受ける実力模試があるからか先生も張り切っているらしい。
「この小説の最後の問題、”傍線部の内容に一致する主人公の心情を以下の選択肢から選べ”っていうのがサッパリで。」
「如何にもりんごちゃんが苦手そうな問題だね★」
彼女は非科学的なものに弱い。それは国語にも共通しているらしく、文系科目は理系科目に比べて得意ではないらしい。
「…まぐろくんはこの宿題終わった?」
「授業中にホイホイっと★」
「おおーっ流石だね!」
すぐさまりんごちゃんが目を輝かせてボクを覗きこんできた。
勿論ボクにはその目が何を訴えているのかわかる。
「教えてあげないよ★」
「……なんで!? まぐろくんが数学の問題で困ってる時いつも教えてあげてるのに!」
確かに宿題に困った時は彼女に教えてもらっているし、不満の意を唱えるのは当然か…。
…これが至って普通の内容の小説の問題だったなら、すんなり答えを教えてあげたんだけど。
「だけど、コレはダーメ★」