その他
□好き≠嫌い
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君の『嫌い』は『好き』である。
そのことに気付いたのは、いつだっただろう。
また始まった。
いつものアレが。
あまのじゃくな君が言う。
相葉さんなんて嫌い、だと。
お前は俺にも、ずっと前に言ったよね。
翔さんなんて嫌いだよ、と。
昔は素直な君でした。
今の君は不器用です。
今の君にとっての『嫌い』は裏返し。
いつからかなんて知らないけど
ずっと見てたから、分かってる。
相葉さんなんて嫌いだと。
言われた相葉くんの顔は
凄く嬉しそうで気持ち悪い。
『嫌い』って言われて
そんな顔してたら、変態みたいだよ。
普通は『嫌い』って言われたら
傷つくよね？
でも、君のコトをよく知ってる
俺らだからこそ、その『嫌い』の意味を知ってる。
何で好きなのに嫌いって言うのかな？
君はホントに不器用です。
『嫌い』と言いつつ好きなんでしょ？
どうして反対言葉なのか。
俺には理解不能だけど。
そんな君が、どうしようもなく愛おしい。
君が俺の方を向いた。
「ねぇ…俺のこと好き？」
何で俺に聞くのかな？
そんなの…さ。
「うん……好きだよ？」
好きに決まってるじゃないか。
「んふふ♪」
自分は好きとは言わないくせに
人から言われると喜ぶ君。
矛盾してる。
でも、その矛盾が愛おしい。
いつか君に
俺のこと嫌いって言わせてみせるから。
「なぁニノ…俺のこと、好き？」
俺の挑戦的な目を見て、
君が、妖しく微笑んだ。
−fin−