*約束はいつの日か*

□逃げて逃げて出会ったのは・・・
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よしみは前半の話を終え、一息ついた。








「「「「自然を自由に操れる能力!!!?」」」」


『・・・にゃぁ・・・』








ダダン一家、ルフィ達は一緒に言った。










ダダン「自然を操るってお前・・・!」


ルフィ「よしみお前、すんげーなあ!」


サボ「最強かよ・・・」


エース「・・・さっきの熊倒したのも、能力か?」


『う、うん・・・す、で。』


「「「「素手〜っ!!!?」」」」










・・・素手で。あの熊を。この小さな少女が。
ルフィ達でさえ倒せないあの熊を。

皆は心底驚いている。


この小さな少女の体に、一体どこにそんな力があるのか。








『あ、の熊、位なら、か、んたん。』


ルフィ「あの熊を!?」


『にゃあ』


エース「おれらより、はるかに強ぇな・・・」


サボ「いやー・・・驚いた。」


マグラ「まーまーでも、
   素人っつったって所詮の海賊を倒すくらいだしなあ」


ドグラ「まーニー・・・驚いた。」









よしみは何が凄いのか、ときょとんとしている。

皆が驚いていたが、
ハッと我に返ったダダンが言い出した。









ダダン「辛い過去を抉るようでわるいがよしみ、
   お前は一体どうやって今まで生きてきた・・・?

 流石にあそこ(海軍)で最近までいたわけじゃねぇだろう。

 古くなってる傷ばっかで、新しい傷はなかった。」


『・・・にゃあ・・・』








ダダンの言う通りだ。


いくら回復力も身体能力も並外れているよしみでも、
あそこで今まで生きてこれた筈はない。

そして、そんな島からどうやってここまで来たのか。




『に、げ、たかった・・・』




























いつものように、なんら変わりはない。

いつものように、海賊を倒した。

いつものように、殺さなかった。








「おーい!・・・えー・・・と、・・・名前忘れちった。
 アイツ、名前なんだっけ?」


「名前?あー、あのペット、名前なかったぜ確か。」


「んじゃーおれらで付けるか?」


少将秘書「おいお前ら!

      急遽近くにまだ素人だが、
      賞金2000万の海賊が現れた!!

      急いで船まで集合!詳細は船でだ!」


「「「はっ!」」」


秘書「それとアイツ!あ〜・・・
   あいつだ・・・あの自然を操れる奴・・・!

   今回はそいつも連れてこい!」


「えっあのペッ・・・アイツも連れて行くんですか!?」


秘書「あぁ。毎回インペルダウン送りの海賊共を
   気絶させてくれてはいるが、
   まだ海賊を殺したところを見たことがない。

   だからこれからの戦闘役に、
   後何れ位でなれるかを見るそうだ。

   ・・・強さによっては、
   三大大将よりも強くなれるそうだからな。」


「エェッ・・・!?あの、三大大将よりも・・・!?」


秘書「・・・まあそれはまだココだけの話だ。
   何せ自然を操れるからな。

   それよりも急げ!少将はもう船についている!」


「「「・・・はっ!!」」」










そんな話しをしている中に出てきた少女、海兵自称ペットは今、
部屋と言えない程何もない部屋に、
窓が一つと布団が一つの部屋にいた。


部屋はコンクリートだけで出来ていて、
窓から見えない部分の自然を操ることはできない。







『・・・?』







少女はドアの方を見た。

今日はもう訓練は終わったはずだし、
1日一度のみの食事も来るには早すぎる。


なのに、何人かの気配がする。

少女は、まさかまた何か暴力をされるのか、と怯え始めた。



―――ガチャッ



ドアの音と共に、
少女の体はビクリと大きく跳ねる。








「・・・おい、話がある。
 ・・・急いでるから手短に終わらせる。」


『にゃ、あ・・・』








少女は海兵の気を悪くさせないように
一つ一つの行動を丁寧に素早く動いた。








「今から近くに居る海賊を捕まえに行く。

 そこで少将はお前の実力が、
 何れ程上がったか見ようとおっしゃっている。

 そこでだ。


 あまり訓練をしてないお前に、
 実力が上がったとは思えない。

 何れ程上がったかを見るのに、
 上がっていなければおれ達が罰を受ける羽目になる。」








そこまで言うと、言いたいことが分かるだろう。
と少女をひと睨みした。


何て海兵達だ。

自分たちが世話を頼まれていて、
ストレスが溜まっているから、と少女を暴力で押さえつけ。


訓練もさせていないのに、
ピンチになれば少女に無茶をさせようとする。









「ああそれと。体の傷は隠れる服をやる。
 傷は一切見せるな。おれ達が怒られる。」


『・・・にゃあ』


「その返事も少将達の前では止めろ。
 疑われるのはおれ達だ。」


『・・・は、ぃ。』


「そーだ。利口なやつだ。
 あぁ・・・それとお前、名前は無かったな確か。」


「・・・どうする?」


「あー、おれおれ、いいの考えた。
 おいペット。今日からお前の名前は―――・・・
















  ウィル
 (殺人鬼)・・・だ。」













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