すいーと(仮)

□心地いい
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日曜の夜9時。

最近夜遅くにしか帰って来れなかったからと言って
昭仁は一緒に居たい、と12時までは寝ないと豪語した。
寝不足で今にも寝たい、て顔してるのに。

嬉しいけど体壊してほしくないから…複雑。


「日曜洋画劇場始まるよー」
キッチンから浴場に向かって叫んだ。

ホラーだからいつもなら見ないけれど
「ほんまー?ちょっまっ今行くけえ!」

ごんべさんは日本酒とつまみの枝豆とを持ってリビングへ向かう。
「…もう始まった?」

つまみの枝豆をポリポリと食べながら
「始まってるよー」
言った。

「ほんまか!」
昭仁は髪の濡れたままパジャマも中途半端に
ごんべさんの座っている横に座った。

「ちょっ昭仁押さないで…よ…」
お風呂から出たばっかりで昭仁はほんのり赤く色っぽいのに
つい見とれてしまう。

「ん?あっ一人で食べよん?」
枝豆を掴むともきゅもきゅと食べ出した。
「はい、日本酒」
ビンから昭仁のぐい呑みに豪快につぐと
「ビンからつぐんね。ごんべさんはおちょこ?」

「うん」
おちょこに日本酒をつぎ、くいっと飲んだ。
「うわああああ」
「うええー!」
日本酒を飲んでいた昭仁はごんべさんの声に吹き出しそうなりながらびっくりし
「ぅええ?ど、どしたん?」
「テレビ、テレビ!ゾンビでてきた。あーびっくりした」
「ああ…わしはお前の声にビビったわ」
昭仁は頷きテレビを見た。
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