08/11の日記
17:44
追いかけ女房
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離れ離れの二年間にわかったことは、やっぱりアイツが好きだってことと、会えないことへの寂しさとか切なさとか。
今までは隣にアイツがいるのが当たり前で、ケンカしたって何したって、同じ船の中にアイツはいたんだ。
だけどそれがいなくなって、初めてあんなにも心が落ち着かない夜を知った。
だからもう二度と離れない。あんな心の痛みはもう懲り懲りだ。
素直になれない憎まれ口ももう止める。命懸けの海賊稼業だ。いつ今生の別れが来るかわからないから。
できるだけそばにいて、伝えたいことはちゃんと伝えて。
でなけりゃきっと後悔するから。
アイツは目的ができたら脇目もふらずに駆け出していっちまうから。だから仕方ないからオレが追いかけるしかないんだろう。
昔だったら変なプライドが邪魔をして、なんでオレがって、意地はって、遠ざかる背中を横目でただ見送るだけだった。
そんなガキくさい強がりはもう止めたんだ。
あの傷一つない大きな背中を、見失わずに追いかけていけるのはきっとオレくらいだから。
二年間の間にそう気付いて、二年後に再開した瞬間に、オレを見つけたアイツがわずかに目を見開いて、それからにやっと笑ってズカズカ歩み寄ってきたその勢いのまま、骨が軋むほどに抱き締められたあの瞬間に、気づきは確信へと変わったんだ。
愛し愛される。そんなありふれた、でもかけがえのない幸せを見つけてしまったから。
失わないように。ぼうっとしてたらすぐに消えちまいそうな儚いものだと知ったから。
今日も全力で追いかける。迷子になって帰ってこないなんて絶対に許さねぇから。
ちゃんとついてってやるよ、だから安心して突っ走れよ、愛しの迷子マリモマンめ。
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