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□モドモド Ver. ゾロ
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モドモドの能力でゾロが九歳児になってしまった。

「ぎゃははは!チビマリモあらわる!なんだこりゃ、傑作だな!」

笑い転げるサンジ。ジロリと睨み付けるゾロだが、いつもみたいな迫力はない。

「いやぁゾロにもこんな可愛い気のある時代があったとわな」

「ゾロがちっちぇえ!おんもしれぇなぁ!」

「刀が長くて持ちづらそうね。これじゃまともに戦えないんじゃない?」

「ヨホホホ。いつもは怖いゾロさんがちっとも怖くありませんね。今なら私でも勝てそうです」

「…やってみるか骨」

ゾロの額に青筋。

「声も高いわねー。ゾロのくせに可愛いー。チョッパー着替えはまだ?」

「持ってきたぞー。オレの服なら入るかな?」

並べられたのはチョッパー愛用の私服たち。ゾロの顔がひきつっている。
一方クルー達は期待に胸を膨らませている。


「ヤダ可愛いー!」
「本当可愛いわね!よく似合ってるわ」

女性陣の黄色い歓声。青筋がピキリ。

「ぎゃっははははは!牛柄最高!なんだこれ!なんだこの生き物!腹いてー!死ぬー!」

サンジはまさに抱腹絶倒の様子でのたうちまわっている。

チョッパーの牛コスチュームを着せられたゾロはこの上なく不機嫌極まりない顔をして腕をくんで座り込んでいる。

その周りをクルー達の笑い声が取り囲む。

「……」

ゾロはむくりと立ち上がり、外へと向かって歩き出した。

「ちょっとどこ行くのよゾロ?」

「…てめぇらの耳障りな声が聞こえねぇとこだ」

子どもとは思えないドスの聞いた声で吐き捨てると、チンピラのような歩き方でゾロは立ち去っていった。

「ちょっといじりすぎたわね」

冷静なロビンの声。

「アウ!立ち去る背中に男の哀愁を感じたぜ!」

「わたし思い付きました。…聞いてください、チビッコのブルース」

ジャカジャカと渋いギターの音が流れるなか、床に転がったままのサンジはゾロが出ていったドアを見ながら、さすがに少し笑いすぎたかなと反省していた。

(だってクソかわいいんだもんよ…)
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