SS3

□流れるままに
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大雨を自室から眺めた。
大雨の隙間から差し込む太陽の光はとても眩しい。
あいつはこの雨の中でもあのでかい犬を連れて歩き回って居るのだろうか。どうせいるんだろうな、バカだから。
手入れ中だった愛刀を腰にさすと傘を持って外に飛び出した。

地面はやはりぐちょぐちょ。大きな水たまりをひょいひょいっと跳ねながらよけて行く。



「いねェよな」



自分の思考の方がおかしかったようだ。つまんねェ。ぐるっと町内を一周すると雨も小降りになってきた。
こんなにあいつを探すのは、こんなにあいつに会いたいと思ってるのは…



「わかってらァ…」



結論までは言葉にしない。だけどうまくは隠せない。
わざと水たまりに飛び込んで水を跳ねさせた。そうしないと収まらない何かがあった。

…あとは家だけか
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