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□喧嘩=イチャイチャ
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沖田は神楽の彼氏で、それでもモテモテで、神楽にとってはそれが全然面白くなかった
全く面識のない市民から写真を撮られたりする事もあったし、プレゼントを押し付けられてる時もあり、とても不愉快に思っていた。
「沖田って浮気し放題アルな。」
「そらどーも。」
「褒めてねーヨ。」
街を二人で歩けば喧嘩寸前の雰囲気で
恋人らしい事はいつもしない
「てか、これって付き合ってるって言うのかねィ?」
「知らねーヨ。自分で考えるアル。」
前より取っ組み合いの喧嘩はなくなったものの、なんだかんだで喧嘩は絶えない
それは良いのだけど、
少しくらいは恋人らしい事をしてみたい
二人とも少しくらいはそんな事を考えて居たがどうすれば良いのかなんてわからないし、それは恥ずかしい事のような気がして出来ない
付き合えたのが奇跡それ以上は出来なくてただ喧嘩をしていた
「こんなんじゃ、付き合ってる意味なんてねぇよな。」
「…まあ、そうアルな。」
「別れる?…いつも通りかわんねぇと思うし。」
"ウン"たった一言
それだけで終わる関係
心の中でそれに気づいてしまう
なんて返せば良いかなんて…、そんなの知ってるわけない
「お前が…私の事好きだロ。」
「ぷっ…。ウン、まぁ。」
笑われて顔を真っ赤にして
それでも沖田を真っ直ぐ見据える
「なら…このままでも…良いよナ…?」
もっと近くに寄って
私を、私だけを、もっと愛して
深く深く
声に出して発する事はしないだろう
この瞳しか訴えかけてこないだろう
それでも沖田は満足そうに微笑み少しだけ間の距離を縮めた
喧嘩=イチャイチャ
「このままチューでもしやしょうかィ?お嬢さん。」
「嫌アル。」