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□日曜はみんな休みにしない？
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「お誕生日、おめでとう」
「あ…ねうえっ！」
がばりと起き上がってから夢か
と落ち込む
夢の中では亡くなったことなんて忘れ去られていた
姉上は死んだんだ
死んでからも何年もたってるんだ
それでも、夢に出てきてくれたのがすごく嬉しくて、寂しさを残しながら起きる
せっかく誕生日は日曜日なのに今日も勤務日だ
夜勤はないから良い方か
「総悟ー、おっ「日曜だからってサボんなよ。さっさと行って来い」
近藤さんが何か言いかけたのに土方がしゃべりやがって
今日は姉上が夢に出てきたから怒らずに許しといてやろう
「へいへい。いってきやす。」
「しっかり働いて来いよ」
そのまま自分のサボり場所に向かう
誕生日くらいサボっても罰あたらねぇって
いつもサボってると周りから言われるだろうが気にしなくても良いかなと。思う。
「お前またサボってるアルカ？」
「今日は特別でさァ。」
アイマスクを外さずとも声の主はわかるもんだ
たぶん彼女はすぐに飛びかかってくる
ザッと攻撃を受ける態勢をとると、やはり飛びかかってきていた。
「やっぱり来たなァ？」
「む、ムカつくアルぅー…！！」
ニッとバカにしたように笑ってやると真っ赤になって怒り出すこの女がいつも通りで
少しだけ違う日にしたくなった
自分の誕生日を特別な日にしたくなるのはきっと俺の年代ではある事じゃないだろうか？
俺はしたいと思ったのだ。
「なーに油断してんだヨッ！！」
いろいろ考えていたのが顔に出ていたのだろうか？
いつもは顔に出さないのだが…。
こいつは変な事気づくからしょうがねぇか。
一気に傘で殴られ
受け身の態勢は一応したがチャイナが素手で殴りかかってきた
ので、腕を掴んでグイッと引っ張り捕まえる
「なっ！なぁ！？何するネ！？」
「あ？襲ってきたのはお前だろーがィ。」
「さっさとはーなーせっ！誤解されるアル！！」
今の態勢は本当にチャイナから押し倒されてるような態勢である
嫌がるチャイナを下からだが眺めるのは良い気分だ
「誤解？何を誤解するんでィ？」
「私がお前を押し倒してるみたいだロ！」
「事実だろ？」
ムキャーッと暴れ出すと今度は手をグッと下に押さえつけて顔を近づける
チュー寸前になった今、チャイナは暴れたら唇がくっつく事に気付いて大人しくなる
そのままチューしてやろうとした瞬間に
「神楽ー、帰んぞ。ごめんねー、総一郎くん。」
完全に今さっきのを見て邪魔しに来たのだろう
しゃがみ込んで顔の高さを合わせ、死んだ目でじとーっと見つめてきた
いつも通りのポーカーフェイスを気取って手を離す
「あぁ、そのゴリラ、ちゃんとしつけといてくだせェよ。」
「おー、餌付けくらいしてみたら？」
ヒョイっとチャイナを担ぎあげてこちらを見透かしたように笑う男に敵わねぇなっと小さいため息を吐き、自嘲気味に笑った
「あ、あと総悟くん、誕生日おめでとう。」
名前覚えてんじゃねぇかよ
そうだろうとわかってたけども
それよりも誕生日と知ってる事の方がびっくりした
「なんで知ってるんですかィ！？」
聞こうとしたらガン無視で去って行った
知ってるならチューくらいさせろっつーの
なんて思ったのは気のせいだ
なんかそんな事考えた自分が恥ずかしくなった
「帰ろ…。」
なんかもう何もしたくなくなって屯所に帰る
「沖田隊長…！？」
山崎の奴が外でミントンして待ち構えていた
なんだコイツ…俺誕生日に仕事やってんだけど…
いや、やっていなかったが。
「なんでィ、死にてーのか？」
ムカついたのでバズーカを構え
何か言い訳しようとした瞬間にぶっ放す
「そおぉぉごぉ！！てめぇしっかり働いてこいって言っただろーがぁ！！！」
土方さんが慌てたように怒るので
あぁ、なんか隠し事してんな
もしくは…？
スタスタといつも飲みなどやる広間へと向かうと土方さんやらなんやらが阻止して来たが近寄ってくるものを全て振り払い勢いよく障子をあけた
「は…はやかったな…」
近藤さんが困ったように笑いながら今さっき騒動で急いで飾り付けを終わらせたであろう広間に正座していた
その他隊士も不自然な態勢でニコリと困ったように笑った
「祝ってもらえるのは嬉しいですけどねィ…。」
「総悟…！やっぱり気付いて…！」
「それなら誕生日くらい休みにしてくだせェ。」
他の隊士働かせろよ
そんな事を全て表現した笑顔を向けたかったが
意外とこれも嬉しかったのだ
あれたように笑った
今日は特別な日と約束されてたようだねィ
あの時チューしとけば最高だったかも…
なんて。
日曜はみんな休みにしない？