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□秘密の気持ちとご飯
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※3Z




すぐ隣りに手をのばしてやめる
勇気があれば
君と
君と



…ご飯食べたい

2人きりじゃなくても良いから
なんてヘタレなんだか

隣りの留学生を見ると視線にすぐに気づき早弁しているウィンナーを見せつけられた

だから、
そんな君と食事したいんですよ

心の中で訴えかけると
何故か君を睨みつけてしまっていた
君はニヤリと笑ってウィンナーをパクリと食べる

そうか、
それを一つでも手に入れられたらチャイナと飯食った事になるのか



「おい、それを俺に寄越せェェェェエ!!!」



立ち上がり襲いかかる
目的のための手段は選ばない
思った通りに突き進むのが俺だ

彼女の弁当を素早く手に入れおかずをとろうとすると
彼女の蹴りがきたため余裕の身のこなしで避ける



「ちょっ!返せヨ!」



「一口くらい良いだろィ!」



「はーい。2人とも授業の邪魔だから廊下に立ってなさい。」



そういえば銀八の授業中であった
他の先生なら無視してくれるが銀八はよく注意する
意外と良い教師だと思ってるが



「チャイナのせいで立たされるなんてまっぴらでィ!」



「私だって!それなら銀ちゃんの授業の方がマシアル!」



「なんかムカついたから国に帰れー」



怒られて嫌々ながら廊下に立つと
なんだか話しかける雰囲気ではなくて黙り込んでしまう



「サド…。」



「どうしたよ」



「先生に秘密でお弁当はしっかり持ってきたアルよ!」



「お!おう!」



でもなんでだ?
こんなとこでも食べる気なのか?
そんなに食い意地はってんのかよ



「はい、アーン」



「あ、あーん。ん、んまい。」



「だろぉ?このウィンナーパリッパリでうまいんだヨ!」



ニコニコと笑いかける無邪気なチャイナが好き
だから
近づきたい



「な、今度一緒に飯食おうぜィ?」



「なんでアルか?」



「お前と食べたらめっちゃうまかったから」



むちゃくちゃな理由でも
良い。
今の自分の秘密の気持ちさえ知られなければ…
いつか絶対伝えてみせるけど。



秘密の気持ちとご飯



「私もお前と食べたらごっさ美味しいアル」



「…あれは見せつけてただけだぜィ」

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