SS2

□乙女心
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※3Zより現代の学生…?



いつも喧嘩ばかりしている男子が居る
周りからは付き合ってるの?って聞かれるけどそんな仲ではなく
ただの気に食わない奴
だと思う



「ねぇねぇ神楽ちゃん!ゆうこちゃんが沖田くんに告白したらしいよ?良いのー?」



「は、はぁ!?知らないアル!私には関係ないし…!」



「そー言ってるけどさぁ、実際どうなの?」



「何がヨ?」



クラスの友達はなんだかニヤニヤしていて
なんだか女子特有のいやーな雰囲気だ



「どう思われてんのかな?」



「?どーゆー事アルカ?」



「神楽ちゃんは沖田くんの事嫌いなんでしょ?沖田くんも神楽ちゃんの事嫌いならさ、もうこれから関わらない方がよくなーい?沖田くんにもすぐ彼女できるだろうし、邪魔になっちゃうよ!」



なんとなく早口言葉で私の顔色を伺うようだった

まあ、彼女とか…できたら邪魔だろう
だろうけど、彼女…?あいつに彼女…?
それがどうしても
なんとなく、気持ち悪い…!



「知らねぇヨ…、そんなの。」



怒ってる感じじゃないことに安心したのかクラスの女子もニコニコと笑い出す



「実はさー、うち総悟くんの事好きだからさ、神楽ちゃんの事どう思ってるのか気になるんだよね…。」



「へー、そうアルカー。」



「だからぁ!神楽ちゃん、ちょっと総悟くんに聞いてみて!」



…?
しばらく言葉の理解ができずに首を傾げる
彼女は、あいつが好きで、私に、あいつとの関係をはっきりさせろと言っている?
何故私がそんな事しなければならないのだろうか?
いや、ここで断ったら怪しまれる?
もしかして、何か試されている?



「良いアルよ?別に大した事じゃないアル。」



「ありがとー!ついでに私の事も、お願い!」



なんであいつはこんなにもてるんだ…。
なんとなく想いを寄せていそうな子はゆうこちゃんと、愛ちゃんと、ゆいちゃんか…。
めんどくさ…。
そんな事を思っていると



「邪魔でィ。」



「あ、ごめんね!じゃ、神楽ちゃん、またね!」



みんなはそそくさと去って行きあいつな自分の席に座った



「お前ら俺の話してただろィ?」



「盗み聞きとは趣味悪いアルな」



「自分の名前は無意識に入ってくるもんでィ」



「地獄耳アルカ」



自分の話は聞こえてなかったのか、と少し安心して
あいつに向き直る



「ねぇ、」



「なんでィ」



あいつはこちらを向かずに適当に返事をしてる

もしここで切り出したら変だよな…?
でもここで聞かなかったらいつ話していいかわかんないし
なんて反応されるのかいろいろ考えちゃいそうだし
どうしよう



「おい、話しかけといて黙るなィ」



「あ、うん…あのサ、」



「おう。」



「…私の事どう思ってるアル、か?」



恥ずかしくなってうつむいてしまった
あいつの顔も見れなくてもっともっと恥ずかしくなっていく



「あぁ…うん。いや、…あーぁ、やっぱりサボる。じゃあな。」



「は!?答えろヨ!」



顔をあげるとすでに席を立ってるところだった
あいつがさっさと教室を出て行ったけど
私は動けなかった
あいつが顔を赤くしたことに気がついてしまったから



「うー、何アルか!?アレー!!」



乙女心



「あんなところで言えねェよ。くそ」

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