SS2

□思春期って長い
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※土ミツ風味










いつから学校行ってなんだろう?
いつからここに居たっけ?
最後に誰かと会ったのいつだっけ?
わからないけど
学校に行けなくなってる自分が居た



学校が楽しくてみんなとふざけあってワイワイしてたのいつまでだったのか
だんだんと気力が失せ
今に至る



「総悟?お前また学校いってねぇのか?姉ちゃん心配してるだろ!」



土方コノヤローの声にドンっとドアを殴って答えた
土方コノヤローが義理の兄になるのはそう遠くない未来だろうが
それが気に食わない?
自分でもわからないのだ
確かに嫌だが学校に行かないのは関係あるのか?

それから一年がたち
留年の決まった俺はまた高校三年の春を迎え
夏になり
まだここに座り込んだままだ



「サードー!お前いつになったら学校くるアルカ!?」



久しぶりにチャイナの声
四つ下だから今年高校一年になる
どこの高校とか聞いてないけどこの口ぶりだといっしょなのだろう



ドンっと小さくドアを蹴ってから布団に寝転ぶ



「ミツバ姉ちゃん良いアルカ?請求書は銀ちゃんでよろしく頼むアル!もしくはトッシー!!!」



そんな声がしたかと思うと
ドアは破壊された



「あ、意外と脆いんだナ」



「お前が怪力なだけでィ、バカチャイナ」



「何アルカ?可愛い可愛い後輩が迎えにきてあげたアルよ?」



「可愛くねぇ」



「あ?もう一回言ってみろヨ!?」



「可愛くねぇ」



むきゃーっと怒り出すチャイナに久しぶりに笑った
あれ?
何この感じ

今までの自分が嘘みたいだった
伸びまくった髪を一つに束ねて制服に着替えて久しぶりに誰かとご飯を食べて外に出る



「あちぃ…」



「もう夏アル!ほら!夏服!」



時間ってすげぇなとチャイナの胸を見てふむふむと頷くと殴られた

そっか。
こんな感じ。

なんだ
俺はただ出るタイミング逃してただけなんだ

チャイナが遅刻ぅ!と叫びながら走って行くのを俺も追いかけた。



思春期って長い

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