短編

□ひざまくら
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沢山の好きを受けとるのが

仕事のあなたが

私を見つけて愛してくれたことは

奇跡より凄いことかもしれないね








付き合い始めた頃は

ただただあなたといると

私なんかが…

と不安が募るばかりだった




でもそんなとき私へくれた

あなたからの言葉は今でも忘れないよ




"不安でしょ?俺といていいのかって。
嫌な思いをさせてまで引き留める
権利もつもりもないよ、
でもね俺の勝手な我が儘だろうけど
喋らなくても良いよ。
空気ぐらいに思ってくれて良いよ。
なんて初めて言われて
この子のそばなら仮面を取れる
って思ったんだよ

あとは由美に任せる。
俺と同じことを考えていたら
よかったら一緒にいてほしい,,




最後のほうは何故だか

早口で聞き取りにくかったけど

肩の荷が降りた気がした

私はこの言葉が欲しかったんだ。

好きとか愛してるとかじゃなくて




安心できる。





これだけで私には十分だから。







それ以来彼について

言葉で追究することをやめた。

目に見えてないことを知って

お互いに窮屈
になりたくなかったから









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春の日射しが今年も

あなたの眠る背中と私の髪を

照らしてゆく…
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