朝焼けのホシクズ
□プロローグ
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今はもう使われていないホコリだらけの薄暗い部屋
積み上げられた机や椅子、汚れて日焼けしきったカーテン
そんな教室の片隅、一人の男が今にも崩れそうなガラクタの山に腰掛けていた。
男の顔は薄暗いうえに、フードを目深にかぶっていて口元しか見えない。
コツリ、 コツリ、
廊下からひとつの足音が近づき・・・教室の前で立ち止まった。
見えない相手を前にフードの男は口元に弧を描いた。
「あれれ?生徒会会長様がこんな所に何かご用でも」
遊戯を楽しむかのような口調でフードの男は言った。